ラズパイ4の用途を考察してみた

ラズパイ4は、ラズパイ3と比較して追加機能はデュアルディスプレイ、性能向上はいくつかあります。本記事では追加機能・性能向上による用途を筆者の観点で考察します。

raspi

今から購入を検討する方へ用途にあったラズパイを選択できる参考となればと思います。

ラズパイ4でしかできないこと

デュアルディスプレイ

今まではHDMIの差込口は1つのみ基盤に付与されていました。そのため、ディスプレイを接続する際、1つのラズパイに対して1つのディスプレイが定番でした。

ラズパイ4からはHDMIケーブルの差込口が2つになり、GPUの性能も上がりました。そして4kも対応。ラズパイのコンセプトは教育ということを考慮すると、以下のようなことが考えられます。

デュアルディスプレイ1 クラス発表会

日本でもラズパイを一人一台を配布している小学校もあります。

「ラズパイを使って何か作ってみよう。」などの課題を与えられる機会も増えてくるかと思います。ディスプレイが2つあると発表の際に1つは自分の確認用として操作画面を映して、もう1つは全体に見せる用として実行結果を映すとするとよりスマートな発表となるでしょう。

デュアルディスプレイ2 新しいアプリやゲームの創造

子供は発想力が豊かです。ディスプレイが2つになるだけで色々なアイデアが飛び交います。画面越しのコミュニケーションツールやテトリスのような対戦ゲームを作る生徒もいるかもしれません。大人では想像もつかない企画立案や想像力を向上させるための機能追加にも思えます。

デュアルディスプレイ3 デスクトップPCとしての利用者を視野に

これは一番つまらない見解ですが一応挙げておきます。

ラズパイは教育目的で開発されています。教育対象者は子供だけではなく、大人も含まれていると思います。実際に大人の教育用・テスト用デバイスとしても利用されます。

パソコンを使い慣れたユーザがラズパイを使うと物足りなさを覚えるでしょう。その1つがディスプレイです。最近のパソコンはディスプレイポートが複数あるのが当たり前です。ディスプレイが1つから2つになるだけで効率が1.5倍になるといわれています。(大人は効率化できるデバイスを好みます。)

今回のデュアルディスプレイのアップデートはそのような背景もあるのでしょう。

ラズパイ4で性能向上したこと

通信速度

有線LANはラズパイ3までは300Mbpsまでの対応から1Gbpsまで引き上げられました。3倍の速度向上となります。ラズパイの施策としてよく挙げられる例の1つが画像認識です。画像認識の結果だけだとそれほどの通信量はありませんが、画像までサーバにアップロードすると1Gbps近くあると安心でしょう。

Bluetoothも4.2から5.0へと変更により「通信範囲」は、バージョン4.2の約4倍ほど拡大し、「転送速度」は、バージョン4.2の2倍ほど早くなりました。通信速度が向上することでIoTデバイスとして選択されやすくなります。

処理速度

CPU速度もラズパイ3から50%程の向上となっております。

省エネかつ高性能を目指したCPUで画像認識も実施可能です。Idein社のActcastが高速で検知能力が高い画像認識ソフトを構築しています。

このように企業や個人を問わずに「IoTデバイス」、「AI」、「エッジデバイス」などラズパイならではの施策が多数あります。その証拠にシリーズ累計の販売台数は3000万台をこえており、Youtubeやブラウザでラズパイで調べると「IoT・AI・エッジデバイスとして使用してみた」という内容が数多く発見できます。

メモリ

メモリは1/2/4/8 GBの選択式です。1GBで$35です。今までの安価なデバイスを貫いています。ただし、それでは物足りない方ように購入オプションがあります。8GBもあれば、ミドルクラスのノートPCと同じくらいありますね。デスクトップPCとしても活用できそうです。

まとめ

私個人的な大きな機能追加・性能向上した点をまとめます。

機能追加

  • デュアルディスプレイ(4K)

性能向上

  • 通信速度(有線LAN、Bluetooth)
  • 処理速度(CPU速度)
  • メモリ選択式(1/2/4/8 GB)